7月11日(土)、「たがやすマルシェ」の終了後、広間にてVUTAIの関係者の皆さまと交流会を開催しました。交流会は二部構成で、第一部では「人が集まり育つ場」をテーマにした共創スタジオ※、第二部では食事を囲みながらの懇親会を実施しました。本交流会へは、行政・地域・教育など多様な分野から約50名の皆さまに参加いただきました。
※「共に創る」プロセスを通じて活力を引き出し、自らが『つくる側』となるための類設計室独自のワークショップ。
■オープニング
共創スタジオに先駆けて、弊社の取り組みと、VUTAIが立ち上がった背景、そしてこれからの運用イメージを共有しました。
また、奈良県道路建設課主幹兼なら・まちづくりコンシェルジュの甲賀晶子氏(以下甲賀氏)よりご挨拶をいただきました。
「人口約2万6000人の宇陀市は、都市部に比べるとさまざまな人と出会い、新しいことに挑戦したりする機会が限られています。しかし、2023年から始まったエストニア派遣事業をはじめ、近年では世界に直接触れる機会や、大人と子どもが学び合える場が着実に生まれ始めています」
参加者の皆さまも深く聞き入り、それぞれが抱く「宇陀をもっと盛り上げたい」という思いを重ね合わせる時間となりました。


また、今回の共創スタジオには、QUINTBRIDGEの稲垣奈美氏にも参加いただき、グラフィックレコーディング※を担当していただきました。参加者のアイデアや場の雰囲気を丁寧にくみ取り、絵や言葉で表現し、議論の広がりを大きな模造紙へと描き出してくださいました。
※会議や議論などの内容を、文字だけでなくイラストや図を用いてリアルタイムに記録する手法


■人を『育む』ためには、感情が動く瞬間が欠かせない
今回の共創スタジオのテーマは「宇陀を人が集まり育つ場にするためにどうする?」です。
参加者は9つのグループに分かれ、2つの問いについて付箋で意見を出し合いました。世代や立場を越えて、自然と会話が広がり、初対面同士とは思えないほど笑顔で意見を交わす姿が見られました。


<そもそも人が集まり育つ場って?>
発表の時間には参加者から、
・「ここでしかできない経験がある場。成長を実感できる場」
・「都会の人も田舎の人も交じり合える場」
・「大人が子どもを褒めてくれる場」
など、次々と意見が挙がりました。
このほかにも、教育や歴史・文化、多様な人とのつながりなど、さまざまな視点から思い描く「人が集まり育つ場」が共有されました。
各グループからの発表のたびに、驚きの声や共感の反応が生まれ、「そんな視点があったのか」と互いの発想に刺激を受けながら、新たな可能性を広げる時間となりました。
発表後には、甲賀氏から「『集まる』ことはイメージしやすい一方で、『育つ』ためには『これをやりたい』『学びたい』といった感情が動くことが欠かせない。今回の発表には、そのような感情に関わる言葉が多く見られた」とコメントがありました。これに対し、学校法人追手門学院 教育改革推進特命担当教員(教頭待遇)の辻本義広氏も、「子どもたちが悔しい、うれしいなど感情が動いたときに大きく成長する姿を多く見てきた」と教育現場での経験を交えながら共有してくださいました。




■良いアイディアも立ち止まってしまえば前には進まない
前半で共有した、宇陀に集まり育つ場のイメージを踏まえ、 実現に向けた具体的なアクションについて意見を出し合いました。
<私たちはどんなことができる?>
・「宇陀市全体を学びのテーマパークにする」
・「地域の誰もが先生になれる仕組みをつくる。地域にいる知識や経験を持った人と、学びたい人をつなぎ、世代を越えて学び合える場をつくる 」
・「宇陀の面白い人図鑑をつくる」
・「空き店舗を活用し、市民が主体となって運営するシェアキッチンをつくる 」
など、参加者それぞれが感じている宇陀の魅力や可能性を起点に、自然や文化、人の魅力といった地域の可能性を生かした、さまざまなアイデアが提案されました。そして最後に、「今出たアイデアを全部やりたい。それを類と共創して、宇陀をオーガニック王国にしたい」という発表がなされると、大きな拍手がおこり、会場全体が宇陀の未来への期待感に包まれました。


甲賀氏からは、ご自身の地元で空き家を活用し、16日連続でイベントを開催した経験を紹介しながら、「良いアイデアも、『難しいかもしれない』と立ち止まってしまえば前には進まない。勢いのあるうちに行動することが大切です」と参加者へエールが送られました。
最後に宇陀市長 金剛一智氏からは、「ブレーキをかけないのが宇陀市の方針です。ごちゃごちゃ言いません。今日出たアイデアはすべていただき、実現に向けて取り組んでいきます 」と力強いお言葉をいただきました。


その後の懇親会でも参加者同士の対話は「さっきのアイデア、実際にやるならどうする?」「こんな人を巻き込めそう」と途切れることなく、交わされていました。また、高校生が考えた事業プランに対し、企業や地域で活動する大人たちが本気でフィードバックを送る姿も見られ、最後まで熱気に包まれた交流会となりました。
今後も、さまざまな人が集い、共に創る場を育んでいけるよう、取り組みを進めてまいります。 ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
